お宮参りで使った着物(初着)は、「七五三で使えるって聞いたんだけど?」「七五三でも着せたい!」などと言う方も多いと思います。
今日は、七五三に男の子のお宮参りで使った着物を使えるの?と言う疑問についてお伝えしたいと思います。
七五三 男の子 お宮参りの着物は使える?
正直なところ、これはお子さんの体格によると思います。(^^;)さまざまな意見や見解がありますが、個人的には3歳の七五三では使えるかな?と思いますが、5歳では厳しい。。。と言うのが感想です。
と言うのも、子供用のきものには、「一ツ身」「三ツ身」「四ツ身」とあります。
一般的にお宮参りの初着は「一ツ身」仕立てです。この一ツ身仕立ては背縫いのない仕立がされており、赤ちゃんから2歳ぐらいまでの幼児用の着物サイズ(最大で3歳くらい)に合わせた寸法で作られています。
ついでに言えば、
「三ツ身」は、身丈の3倍の布で身頃を作ります。主に2歳~4歳ぐらいまでの着物で3歳の晴れ着やお祝い着として用いられます。
「四ツ身」は、一反の半分か3/1の布を用いて作られています。身幅の4倍の布地で身頃を裁つことから「四ツ身」と呼ばれ、三歳から七歳ぐらいまでの子供用の着物の仕立て方です。子供の成長に合わせて肩上げや腰上げをして丈や幅を調節します。女の子が7歳の七五三で着ているのもこの「四ツ身」の着物です。ちなみに、7歳ぐらいになると大人と同じ生地巾を使った「本身裁ち」の着物を着る子もいます。
七五三 男の子 お宮参りの着物を3歳で着るには?
さて、話を元に戻します。
3歳でお宮参りの着物を使う場合は、「着物」として着られるように、次のような「お直し」が必要です。
・付け袖はずし(男児初着の場合は水色の部分)
・袖閉じ(袖口が無く開いている)
・お袖直し(袖に丸みを付ける)
・肩上げ・腰上げ(必要であれば)
・半衿の縫い付け
3歳の男の子の七五三では着物と袴、または着物と被布コートを着用する方が多いようです。
お宮参りの着物をお直しして着るなら、着物と被布コートか着物と羽織にして袴をはかない方が子供も楽かもしれません。
七五三 男の子 お宮参りの着物を5歳で着るには?
先述したとおり、お宮参りの着物は「一ツ身仕立」となります。5歳のお祝いでお宮参りの着物を使うとしても身巾が狭く、着物の胸の合わせ目がははだけやすい、裄が短いなどが出てくるかもしれません。
5歳は「袴付けの儀」ですので、男子は羽織・袴姿が正装となります。
お子さんにお宮参りの着物を着せてみて「イケる!」ようでしたら(笑)上記の「お直し」をすれば「着物の代用」として立派に着せられます。
※「初着の背中の柄を見せたい!」と言う方もいますが、羽織として仕立て直しをすることはサイズ的に不可能です。
あとがき
呉服店などでは、初着に追加して5歳の七五三に祝着として着られるよう、袴と履物、小物のセットや羽織だけなど単品で揃えられますし、レンタルもあると思います。羽織は着物と同系色か反対色(全く違う色のも)を用意すると良いそうです。着物と羽織の柄が違うと気にする方もいますが、着物の柄は羽織と袴でほぼ隠れてしまいますので、それほど気にする必要はないと思います。
ですが、仕立て直しの費用を考えるとセットでレンタルをしてしまった方が簡単に安く済むかもしれません。兄弟がいる場合は、購入した方が良いと言う方もいます。
また、ご主人の初着を子供にも使った場合は「代々使用している御着物を着て一族の仲間入りをしました」と神様に報告する意味合いで使うと言う風習がある土地もあるそう。初着のまま次の世代に回すか、着物として着用するか、どちらが良いかは、おじいちゃんおばあちゃんご主人ともよく話し合って決めて下さいね。
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